蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

五月闇の季節

明日6月22日は二十四節気の一つ「夏至」です。1年の内で最も昼の時間が長いとされている日ですが、天気予報によると全国的に“ようやく”と言って良い本格的な雨の一日となりそうです。

ではいつもの様にコトバの定義を調べておくことにしましょう。『気象科学事典』(東京書籍)には、

夏至】 げし (summer solstice)

二十四節気の1つ。太陽が黄経90度を通る時刻。太陽暦では6月21日ごろ。北半球では、太陽の南中高度が最も高く、1年中で昼が一番長い。このころは、梅雨の真っ最中で昼間でもうす暗いことが多い。梅雨のころの昼の暗いことや漆黒の夜を五月闇(さつきやみ)ということがある。

とありました。へぇぇ・・・と思ったのは「五月闇」というコトバ。恥ずかしながら初めて耳にしたので、こちらもちょっと調べてみる事にします。『国語大辞典 第二版』(学習研究社)にはこんな語釈。

【五月闇】 さつきやみ

さみだれの降るころの夜が暗いこと。また、そのくらやみ。(曇っていて、一年のうちでも特に暗い。)

街灯やコンビニの照明で彩られた“明るい夜”が当り前になってしまった昨今ではなかなか実感を伴いませんが、未だ暗闇に対する恐れや畏怖心といったものがあった時代の、情緒ある美しいコトバの様な気がします。