蒼風閑語

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図書館ねこデューイ

時間に比較的余裕がある時に書架から取り出してはつらつらと読み進めていた、Vicki Myron 著 "Dewey : The Small-Town Library Cat Who Touched the World" (Grand Central Publishing) を読了しました。

先に読み上げた羽田詩津子氏の訳による日本語版『図書館ねこデューイ』(早川書房)の方は親しい友人に譲って、ハードカバー版の原書を改めて読み返していたのです。

翻訳を予め読み終えているので“お話の筋がもう判っている”という事実に加えて、とても易しい英語で書かれているという「好条件」もプラスされて、本当にストレス無く読み進める事が出来ました。

それにしてもこういった面白い作品を読むにつけ強く認識せざるを得ない気持ちになってしまうのは、「ヤッパリ英語で書かれた作品は英語で読まなければダメなのだなぁ」という素朴な思いです。

「じゃあ最初から原書だけ読んでりゃイイじゃん!」という声も聞こえて来そうなのですが、何と言えば良いのか・・・“原書を自分で読んでみて初めてわかる翻訳者のありがたさ”というものが、確かにあるのですね。

あ、逆に“原書を読んで初めてわかる翻訳のマズさ”というのもモチロンあるのでしょうけれども、それはそれでまた・・・。(笑)

何れにせよ、“原書と翻訳を読み比べる楽しさ”みたいなものを改めて感じさせて貰った、とても有意な一冊だったのでした。