蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

本と雑誌

フロストの詩集

暫く前から取り組んでいる Robert Frost の "The Collected Poems" (Vintage Classics) なのですが、今日1947年の作品集 "Steeple Bush" までを読み終えました。 1913年に刊行されたデビュー作の "A Boy's Will" から始まり年代順に読み続け、ここま…

語法事典の到着

夕方、まるで帰宅するのを見計らった様な見事なタイミングでインターフォンが鳴りました。宅配業者さんです。 受け取りを済ませ早速中を検めてみると、現れたのは『Collins コウビルド英英辞典 改訂第7版』に続いて バーゲンブック.jp で追加発注しておいた…

数学という学問Ⅰ

志賀浩二氏2011年の著作『数学という学問Ⅰ― 概念を探る』(ちくま学芸文庫)を読了しました。 「数直線と実数」「変数と関数」「対数と小数」「巾級数」「微分積分」といった代表的な数学概念の変遷と発展の歴史を、シンプルな筆致で綴った概説書です。 …

ブックフェスティバル2014

昨日今日の二日間、毎年恒例「神保町ブックフェスティバル」の会場へと足を運んでいました。 実をいえば今年この催しは、当初11月1日から3日までの三日間に渡って開催される予定だったのですが、初日は雨天のため中止になっていたのです。 そのせいもあ…

日本の色を歩く

染色家の吉岡幸雄氏2007年の著作『日本の色を歩く』(平凡社新書)を読了しました。 テーマとなる色ごとに章が立てられており、その内訳は第一章「朱の色を歩く」、第二章「赤の色を歩く」、第三章「藍の色を歩く」、第四章「黒の色を歩く」、第五章「白…

コウビルド英英辞典

実施されるとほぼ毎回何かしら注文している「バーゲンブック.jp」で今回早速買い求めたのが『Collins コウビルド英英辞典 改訂第7版』(センゲージラーニング)です。 2012年に刊行された「最新版」なのですが、発売からわずか2年でのバーゲン入りとあ…

読書計画の夜

寒い寒いと身を縮めながら帰宅すると、ドアポストに宅配業者さんからの不在通知表。 なんじゃらほいと送り主の名前を見てみれば、どうやら先日ネットで注文しておいた書籍が届いた様です。 幸いにもまだ当日中の再配達が可能な時刻だったので早速その様に手…

ウイルス

ドロシー・H・クロウフォード著/永田恭介氏の監訳による『ウイルス ― ミクロの賢い寄生体』(丸善出版 “サイエンス・パレット”)を読了しました。 全体は大きく9つの章に分かれており、内訳は1.「ウイルスとは?」、2.「世界中ウイルスだらけ」、3.「…

週末の夜に

連休前のお楽しみ・・・と帰宅途中に神保町へ立ち寄って古書店街を急ぎ足で一巡り。 最初に立ち寄ったお店の均一台で、読みたかった品切れ新書を2冊発見。岩波新書と講談社現代新書です。 幸先の良いスタートに気を良くして歩いていると次に覗いたお店でもう…

イベリコ豚を買いに

野地秩嘉(のじ・つねよし)氏の近著『イベリコ豚を買いに』(小学館)を読了しました。 “イベリコ豚とはスペインのあるイベリア半島固有の畜種、イベリカ種のことを指している (中略) つまり、イベリコ豚とはイベリカ種の豚のことだったのだ”(本書7〜8…

新聞記者という仕事

朝日新聞の柴田鉄治氏2003年の著作『新聞記者という仕事』(集英社新書)を読了しました。 全体は大きく7つの章に分かれており、内訳は第一章「新聞の輝き」、第二章「テレビと新聞」、第三章「新聞の弱点」、第四章「新聞と調査報道」、第五章「新聞の…

宇宙と人間 七つのなぞ

湯川秀樹氏1974年の著作を文庫化した『宇宙と人間 七つのなぞ』(河出文庫)を読了しました。 もともと筑摩書房の「ちくま少年図書館」というシリーズの一冊として刊行されていたものらしいのですが、“科学的なものの見方・考え方” を著者ならではの視点で判…

〈辞書屋〉列伝

田澤耕氏が今年の1月に上梓なさった近著『〈辞書屋〉列伝 ― 言葉に憑かれた人びと』(中公新書)を読了しました。 古今東西問わず、歴史的価値のある「偉大な辞典」の編纂や執筆に携わった人々を、「職人」と「商人」の才覚を併せ持つ文化人という視点で敢え…

スターズ

今日から朗読を始めた Robert Frost の "The Collected Poems" (Vintage Classics)。 改めて言うまでもなく、どの詩も美しいのですけれども、中でも印象に残った作品を一つ御紹介しておきましょう。1913年の若々しく瑞々しい一作です。 "Stars" How countles…

払い下げ図書

久しぶりに週末のひとときを大学の図書館で過ごした帰り道、入出館ゲートを抜けたところにある払い下げ本置き場に何やら大量の本が入っていました。 どれどれと近付いてみると、普段は政治・経済や社会科学系の書籍が多いのですが今回は主に理工系の書籍が放…

古本道入門

岡崎武志氏2011年の著作『古本道入門 ― 買うたのしみ、売るよろこび』(中公新書ラクレ)を読了しました。 古本屋さんや古本好きの方が書かれた古本についての本というのは、個人的には「面白くない訳がない」種類に分類されるので、あまり積極的には手…

竜巻のふしぎ

気象予報士の森田正光氏と森さやかさんによる共著『竜巻のふしぎ ― 地上最強の気象現象を探る』(共立出版)を読了しました。 巻頭の「はじめに」によると著者のお一人である森田氏は、1973年に同じ共立出版から刊行された藤田哲也氏の著作『たつまき・上』…

ダメ出しの力

繁桝江里さんが今年の3月に上梓なさった近著『ダメ出しの力 ― 職場から友人・知人、夫婦関係まで』(中公新書)を読了しました。 「ダメ出し」の定義・・・改まって考えてみた事もありませんでしたけれども、本書巻頭に収められている「序章」にはこうありま…

葉月の出逢い

暑い暑いと言いながら、夕方少しだけ神保町に寄り道。 例によって閉店時刻前30分ばかりの事なので、蒸し暑い古書店街をやや足早にテクテク。店頭の均一台だけをパパっと見て行きます。 残念ながら均一台ではピンと来るものに出逢えなかったので、少し遅くま…

戦争の条件

藤原帰一氏2013年の著作『戦争の条件』(集英社文庫)を読了しました。 巻末の「結び」と「ブックガイド」を併せてちょうど200ページという、新書としては標準的なサイズだったのですけれども、読み終えるまでにはおよそ10日ばかり。 というのも本…

Linuxプログラミング

普段よりもやや早めに帰宅し、冷たいシャワーを浴びてホッと一息ついているところへインターフォンのコール音。 ハイハイと応えてみれば返って来たのは宅配屋さんの声。どうやら先だってネット古書店で注文しておいた書籍が届いた模様です。 受け取りを済ま…

英語辞典を使いこなす

笠島準一氏2002年の著作『英語辞典を使いこなす』(講談社学術文庫)を読了しました。 これは同著者が1986年に上梓なさった『英語の辞書を使いこなす』(講談社現代新書)を底本として、巻末に60ページにも及ぶ「補章」を書き加えた改訂・改題版です。 全体…

謎ときガルシア=マルケス

木村榮一氏の近著『謎ときガルシア=マルケス』(新潮選書)を読了しました。 同氏の翻訳以外の著作を読むのは『ラテンアメリカ十大小説』(岩波新書)、『翻訳に遊ぶ』、『ドン・キホーテの独り言』(岩波書店)に続いて4冊目になります。 今回はテーマを単…

デジタル・ワビサビのすすめ

たくきよしみつ氏の近刊『デジタル・ワビサビのすすめ ― 「大人の文化」を取り戻せ』(講談社現代新書)を読了しました。 この4月に刊行されたばかりの新著なのですが、同氏2011年の著作『使い分けるパソコン術』(講談社ブルーバックス)などにあった…

ペンギンと物理学

渡辺祐基氏の近刊『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』(河出ブックス)を読了しました。 動物の生態を調査する際、検体に直接発信機を取り付けて、そこから発信される電波をデータとして取り込む手法をバイオ・ロギング(Bio-Logging)と呼ぶそうなので…

大河内正敏と理化学研究所

宮田親平氏1983年の著作を文庫化した、『「科学者の楽園」をつくった男 ー 大河内正敏と理化学研究所』(河出文庫)を読了しました。 現在いろんなイミで話題の渦中にある理化学研究所ですが、本書はその黎明期から最盛期に至るまでの道程を牽引した3代目所…

東京国際ブックフェア’14

東京ビッグサイトで開催され、昨日から一般公開も始まっていた「第21回東京国際ブックフェア」に行ってきました。 昨年同様一般公開日は金曜と土曜の2日間だったので、必然的に行けるのは今日だけという事に。選択の余地がないので「いつ行こうか」と悩む必…

英文快読術

行方昭夫(なめかた・あきお)氏1994年の著作『英文快読術』(岩波書店)を読了しました。 この手の英語学習法を説いた本は時々読みたくなるのですが、本書の様に既に一定の評価を受けてロング・セラーになっているものは「学習の基本姿勢」を再確認するのに…

再読

近頃またぞろこの本を引っ張り出してページを繰っています。 佐々木高政氏による英作文のロング&ベスト・セラー『和文英訳の修行 四訂新版』(文建書房)です。 さすがに購入してからもう何年にもなるし、書架に収まる暇がない位常用していた時期もあったの…

科学と神秘のあいだ

菊池誠氏2010年の著作『科学と神秘のあいだ』(筑摩書房)を読了しました。 しばらく前に菊池氏とミュージシャン小峰公子さんとの対話形式による一冊『いちから聞きたい放射線のほんとう』(筑摩書房)を読み終えて、その余勢をかっての読了です。 本書…