蒼風閑語

ll_bluewind_llのひねもすのたりのたり

本と雑誌

ブックフェスティバル2013

昨日は雨の中「神保町ブックフェスティバル」の会場へと足を運びました。 現地に到着してみるとそれでも結構な人出で賑わっており、すずらん通りの歩道には既に無数の「傘の花」が咲き乱れています。 しかし狭い歩道で沢山の人が右往左往しているのでまぁ歩…

明日からのイヴェント

今日から11月、「霜月」です。 とは言っても冒頭からイキナリの3連休。出鼻を挫かれる感が無きにしもあらず・・・といったところですがまぁそこはそれ、休めるときにはシッカリ休んでおく事にしましょう。 さて前回「神田古本まつり」のことを書きました…

冬のサンセット・バード

せっかくなのでもう一つだけロバート・フロストの詩を御紹介しておきましょう。これも1923年の"New Hampshire" に収められている作品で、タイトルは「冬のサンセット・バードを待ちながら」。 'Looking for a sunset bird in winter' "The west was gett…

雪の宵森の傍に佇む

一昨日に引き続き、"The Road Not Taken" に並び高い人気を誇るロバート・フロストの代表作のひとつで、1923年に発表された第4詩集 "New Hampshire" の収録作品「雪の宵森の傍に佇む」 を御紹介しておきましょう。 'Stopping by woods on a snowy evening' "…

選ばなかった路

一昨日届いた "The Collected Poems of Robert Frost" (Vintage Books) から、私がこの詩人を知るキッカケになった代表作を抜粋しておきましょう。 1916年の第3詩集 "Mountain Interval" の冒頭に収録されている「選ばなかった路」。 'The Road Not Tak…

フロストの全集

帰宅してPCを立ち上げてみると、大手ネット書店からのメールが一通。半月ほど前に注文しておいた洋書が届いた様です。必要事項をメモして早速近所のCVSまで受け取りに。 帰宅してから早速荷を解けば、中から現れたのは Edward Connery Lathem 監修によ…

自選 谷川俊太郎詩集

今年の初めに新しく刊行されていた『自選 谷川俊太郎詩集』(岩波文庫)を通読しました。 谷川氏の作品については各種メディアから自然に目に入ってくるもの以外、殊更成書となったものに目を通した事はなかったので、本書が初めての読書体験となります。 ち…

英語研究者のために

田中菊雄氏の代表作を1992年に文庫化した『英語研究者のために』(講談社学術文庫)を読了しました。 田中氏といえば『岩波英和辞典』の編纂者として名を連ねている事でその名を知られていますが、本書は同氏が一般向けに英語学習の心得を説いた啓蒙書で…

新グローバル英和辞典

「出逢い」というのは、こうしたものでしょうか。 先日お気に入りの古語辞典との出逢いをお知らせした舌の根も乾かぬ内に、今度はずっと気になっていた英和辞典が我が家にやって来ました。 今あらゆる面で中核に据えて使用している英和辞書は、学習英和の『…

新選古語辞典

土曜日は小雨のパラつく中、神保町の古書店街をテクテク。 どうしても傘無しでは駄目!という程ではないけれども、かと言ってさしてないと確実に濡れてしまう・・・という感じの微妙な降り方。 歩道を歩きながらも傘を出したり引っ込めたりしながらの巡店と…

「ものづくり」の科学史

橋本毅彦氏がこの8月に上梓なさった近刊『「ものづくり」の科学史 ― 世界を変えた《標準革命》』(講談社学術文庫)を読了しました。 サブタイトルにもある通り工業規格品の「標準化」や「互換性」について、主として歴史的な見地からの概観と解説を試みた…

貴重な「105円」

神保町の古書店街ばかりでなく、何処の街にもある“チェーンストア系新古書店”にも時々出掛けます。 当欄には何度か書いたかと思うのですが、比較的最近に刊行された新書・文庫で面白そうなものを探したいときに重宝するのです。 しかも、多少刊行年が古かっ…

南極越冬隊 タロジロの真実

北村泰一氏2007年の著作『南極越冬隊 タロジロの真実』(小学館文庫)を読了しました。 去る8月25日、吉祥寺の武蔵野公会堂で開催された南極講演会の会場で販売されていたのですが、当日はアッという間に売り切れてしまい後日改めて新刊書店で購入し…

ライトハウス英和辞典

それにしても、いわゆる「学習英和辞典」の進化ぶりにはまさに“眼を見張る”ものがあります。 先日の当欄で購入のいきさつをお伝えしておいた『ライトハウス英和辞典 第6版』(研究社)ですが、およそ10日ばかり使用してみてその使い易さにつくづく感心し…

南極で宇宙をみつけた!

早いもので葉月も今日明日の2日間を残すのみ。 そんな晦日前の夜に読み終えたのは、朝日新聞記者の中山由美さんが2010年に上梓なさった『南極で宇宙をみつけた!― 生命(いのち)の起源を探す旅』(草思社)です。 前々回の当欄でお知らせした「南極講…

たちまちの再会

すっかり蒸し暑さも控えめになった夜の丸の内界隈、駅前の商業施設内にある大型書店に立ち寄りました。 神保町と違って営業時間が21時までというのが有難い。今夜は入店したのが20時を回っていましたが、それでも1フロア位なら充分ユックリ目に徘徊出来…

新しい英和辞典

昨日二十四節気のひとつ「処暑」を過ぎたと思ったら、今日は暦だけでなく気温の上でも何処となく涼しさが漂い始めた感じでした。 神保町をブラブラとそぞろ歩きしていても疲れ方がグッと少ない感じで、店頭の均一台を眺めているのも大して苦になりません。 …

自選 谷川俊太郎詩集

今日立ち寄った書店でふと手にしたやや厚目の文庫本。 先だって刊行されていた事はニュースとしては知っていましたけれども、手にとってページを繰ってみたのは今日が初めて。 1ページと5行ばかりの短い「まえがき」と、オープニング・ナンバーとしてのこ…

類語辞典の定番

日中はオモテに出ても暑いだけなので、午後の遅い時間になってから神保町へ出掛けました。 時間が遅かったので程無くほとんどのお店が閉まってしまったのですが、少し遅い時間まで営業しているお店を覗いていると、ちょうど均一台に辞書を並べている所へ行き…

砂時計の七不思議

田口善弘氏1995年の著作『砂時計の七不思議』(中公新書)を再読しました。 面白くて読み応えがあって本当に大好きな一冊で、理工系中公新書の中では未だにベスト1ではないかと思っている位なのです。 従って「再読」といっても実際にはもう何度目にな…

夏の夜の珈琲店で

昨日の夕方は何となく神保町をブラブラしていました。 ・・・とは言ってもあまりウロウロ歩き回ると暑くなるだけなので、新刊の文庫本と語学の読み物を一冊携えて早い内にコーヒー・ショップへと避難です。 オフィス街にあるチェーンストア系のコーヒー・シ…

わが家の仏教

宮田正勝監修/後藤典生編集による2006年の著作『保存版 わが家の仏教:臨済宗』(四季社)を読了しました。 実は先だって帰省した折に、実家が檀家をしているお寺の住職さんとお話をする機会があって、やっぱりお墓のあるお寺とその宗派についての知識…

超伝導

中嶋貞雄氏1988年の著作『超伝導』(岩波新書)を読了しました。 1986年の末頃から翌年に掛けて、世界的な規模で社会を席巻した「超伝導ブーム」を受けて執筆されたという一冊。 そんな時代背景もあってか、当時の「熱さ」とか「勢い」みたいなもの…

Twitter使いこなし術

10日ばかり前に近所の古書店で買い求めていた、根岸智幸氏2010年の著作『Twitter使いこなし術 ― パワーユーザー100人の「技」を公開』(アスキー新書)を読了しました。 昨年の10月にツイッターを始めて何となく思いついた事をブツブツやっていた…

チェリビダッケと数理科学

ムシムシと暑さ厳しい中、今日も元気良く神保町を歩いていました。 さすがにこう暑いとこの街に来る人の数も少なくなるのかと思いきや全然そんな事は無く、むしろ涼しい店内はいつもより混雑している位です。そのぶん店頭の均一台はやや閑散としていたのです…

風俗画報

昨日は暑いなりに寄り道がしたくなって夕方少しだけ神保町に。 顔馴染みのお店で店員さんとお天気の話などしながら均一台に並んだ商品を眺めていると、何だか面白そうなものを見付けました。 ホチキスの様なもので3点留めされた、厚さ30ページばかりのB…

東京国際ブックフェア '13

昨日、東京ビッグサイトで開催中の「第20回東京国際ブックフェア」に行って来ました。 お昼御飯を食べてからすぐに出発して、会場に到着したのは丁度13時になる少し前。タイミング的には本格的に混み始める前だった様で受付もスムーズに終了です。 続いて…

日本人と日本文化

司馬遼太郎とドナルド・キーンの両氏による対談を基にした1972年の著作『日本人と日本文化』(中公新書)を読了しました。 稀代の碩学お二人が道端で、もしくは電車の中で、偶然に出会ってよもやま話に花を咲かせる・・・といったコンセプトで編まれた一…

梁塵秘抄のうたと絵

五味文彦氏2002年の著作『梁塵秘抄のうたと絵』(文春新書)を読了しました。 本書を読むにあたっては、まずは本棚の奥から “新古典文学大系” の第56巻『梁塵秘抄・閑吟集・狂言歌謡』(岩波書店)を引っ張り出すところから。 こういうものは解説だけ…

伊良部秀輝

団野村氏が今年の3月に上梓なさった『伊良部秀輝』(PHP新書)を読了しました。 ロバート・ホワイティング著/松井みどり訳による『野茂英雄』(PHP新書)と併せ読みほぼ同時期に読み終えたのですが、野茂・伊良部両氏が米国で活躍した時期もほぼ重な…